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エトルリアの微笑み

ホセ・ルイス・サンペドロ/渡辺マキ(訳) 【日本放送出版協会】

非常ーにヨーロッパ的なお話。
古いものを愛し尊重し、頑固な田舎の老人の野性味あふれる生き様を是とする。ある意味懐古主義と申しましょうか。
まあ私は都会の人間なので、「こんなお義父さんがいたらめんどくさいよな~」と全面的に嫁に同情しながら読んだのですが(笑)

スペインではベストセラーになったそうで、ヨーロッパの人はやっぱこういうのが好きなんですかね。

都会と地方、老人と若者、昔と今、知識と経験…。
あらゆるものの対比や対立を描きつつ、語り口はあくまでも静かで上品で、悪い人は誰もいない。読後感もいたって穏やかです。

なんとなく、都会のアッパークラス向けの作品という感じ。
お金持ちの奥様がすてきなお部屋で読み終えて「いいお話ね」みたいな。
作品の中ではむしろ地方のたたき上げの頑固親父のほうをよしとしてるのに何故かしら。

2008年8月

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